UhiyamaLAB個人開発者の創作備忘録

SSDをクローン換装してCドライブの容量を500GBから2TBに拡張した備忘録

2024/12/012024/12/05日記Tips

4年間酷使している自作PCで以下のような不調が発生しました。

  • エクスプローラのファイル表示に時間がかかる
  • ファイル操作中に表示が再描画される (ファイル名の変更中に発生すると入力が途中確定されてストレス)
  • 稀にPCがフリーズしてWindowsのタスクバー等々が全体リフレッシュするような挙動をする

メモリ診断を行ったり、GPUのドライバを更新したり、不要ファイルを削除したりしても解決せず。「いよいよ買い替えどきかな」と考えた矢先、PCの機関部ともいえるCドライブ容量が限界を迎えていたことに気が付きました。

真っ赤です。残容量は5%未満です。

一般的にCドライブは「10~15%の空き容量」を維持することが推奨されています。

容量が少ないと、スワップファイルやページングファイルの不足、一時ファイルの作成失敗、システム更新失敗、ドライブ断片化、読み書き速度低下など、いろいろなシステム不具合の原因になります。

結果的に、今回は約500GBのM.2 SSDを、2.5インチの2TB SSDに換装することに成功しました。かなり苦戦したので、途中で参考にしたページ等々を整理しつつ備忘録を残しておこうと思います。


SSDクローン換装の手順

  1. 事前準備
  2. 換装手順の詳細
    1. クローンの作成
    2. Windowsメディアの作成
    3. SSD取り付けとBIOS設定
    4. パーティション拡張
  3. 換装完了と結果

事前準備

今回は下記のSSDとソフトウェアを使用しました。

  • シリコンパワー 2TB SSD 3D NAND A58 パフォーマンスブースト 内蔵SSD
  • Macrium Reflect Free ※クローン作成に利用
  • 16GB USBメモリ ※Windowsイメージメディア用
  • Paragon Hard Disk Manager 15 ※換装後のCドライブ容量統合に利用

換装するSSDは何でも良いと思います。自分はたまたまセールで安くて評価が一定以上あるシリコンパワーさんのSSDを選びました。普段はSamsungとかSandiskとか買うことが多いですが、特にこだわりはありません。

シリコンパワー 2TB SSD 3D NAND A58 パフォーマンスブースト 内蔵SSD

クローン用ソフトウェアについては「Macrium Reflect Free」を利用しました。本当は昔に購入していたParagon Hard Disk Manager 15でも対応はできたのですが、後述する理由でクローンが失敗したと勘違いして、その他の適当なソフトウェアを探していたときに見つけたソフトです。結果的に問題なくクローンできたので良かったと思います。

Macrium Reflect Freeダウンロードページ

[参考記事] Macrium Reflect Freeを使ってSSDをクローンし、大容量のSSDに移行する

本来であれば、クローンして換装すればすぐにPCが起動するはずですが、自分の環境では0xc000000eのブルスクが発生してOSが動作しなかったので、16GBのUSBメモリにWindowsのインストールメディアを入れてコマンドプロンプトを立ち上げ、BCDファイルを再構築する必要がありました。

BCD(Boot Configuration Data)ファイルとは、Windowsのブートローダー(OSを起動するためのプログラム)に必要な設定情報を保持するデータベースファイルです。

Windows 10メディア作成ツール

あとは換装後のCドライブのパーティションを拡張するために、Paragon Hard Disk Manager 15を利用しました。これはバックアップ用に過去に適当に購入したソフトウェアなので、似たようなソフトなら同様のことができると思います。

SSDもバックアップツールも、様々な類似品・代替品があるので、各々最適なツールを選ぶのが良いと思います。


換装手順の詳細

SSDのクローンと換装をする際に参考になった記事を紹介しつつ、つまづいたポイントを列挙していきます。

1. クローンの作成

今回は「Macrium Reflect Free」を使用してCドライブの内容を新しいSSDにクローンしました。具体的な手順は下記の記事が参考になりました。

[参考記事] Macrium Reflect Freeを使ってSSDをクローンし、大容量のSSDに移行する

私の環境では、500GBのSSDのクローンに3時間40分ほどかかりました。

クローン後のパーティション構成をParagon Hard Disk Manager 15で確認。

元のCドライブの内容が正しくクローンされていることが確認できます。2TBの残り容量は「未割り当て」となっています。

💡 クローン時のパーティションサイズは、元のドライブと同じサイズにすることが推奨されているようです。2TBの残りの容量は、この時点で「未割り当て」のままにしておきます。


2. Windowsインストールメディアの作成

クローンSSDを接続しただけで問題なく再起動できる場合もあるようですが、私の場合は0xc000000eのブルスクが発生しました。

エラーコード0xc000000eは、Windows起動時のエラーのひとつで、主に「必要なデバイスが接続されていない、またはアクセスできない」ときに発生します。

3で後述しますが、今回は「SSDは認識されているにも関わらずOSが起動しない」という状態でした。

この問題に対応するためにはコマンドプロンプトが必要です。

WindowsのインストールメディアをUSBメモリに入れてPCに接続し、BIOSのBoot OptionsからそのUSBメモリを指定して優先起動し、コマンドプロンプトを立ち上げます。

Windows 10メディア作成ツール

[参考記事] Windows 10でエラーコード0xc000000eを修正する方法

[参考記事] クローンしたSSDから起動できない対処

3. SSD取り付けとBIOS設定

今回の問題で厄介だったのは、BIOSからは換装用SSDがWindows Boot Mediaとして認識されているにも関わらず、いざそれをBoot Options #1に指定して起動しようとすると、0xc000000eが発生するということです。

最初はクローン失敗と思ってParagon Hard Disk Manager 15やMacrium Reflect Freeで再度クローンをし直しましたが結果は変わらず。

最終的にWindowsのイントールメディアの修復オプションからコマンドプロンプトを起動し、BCDファイルの最構成&ブート領域の復旧をすることで起動するようになりました。下記の記事で解決しました。

[参考記事]UEFIブート領域の修復方法

また、上記の記事の手順のなかで「bootrec /fixboot」を実行するプロセスがあるのですが、自分はここで「アクセスが拒否されました」という表示が出ました。

本来は対応すべき点だったかもしれませんが、自分はこれを無視して次のコマンドを実行してみたところ、結果的に何の問題もなく、SSDのOSが起動するようになりました。

原因は特定できていませんが、おそらくGPTディスク+UEFIモードでSSDを換装しようとしていたからだと思います。

fixbootは主にレガシーBIOS用のMBRディスクに対応しているコマンドで、UEFIモードでインストールされているWindowsには不要らしいです。

結果的に成功したので、このあたりは十分に調べられていません。対応したい場合は下記の記事が参考になると思います。

[参考記事]bootrec /fixbootのアクセス拒否エラーについて

4. パーティション拡張

Windowsの再起動ができました。現状のCドライブは換装前の500GBのままなので、パーティションを統合して容量を拡張します。

ここではParagon Hard Disk Manager 15の「パーティションサイズの設定」を利用して、未割り当て領域とCドライブの統合をしました。似たようなソフトなら同じことができると思います。

これを実行するとPCが再起動し、パーティションの統合処理が実行されます。

換装完了と結果

無事、Cドライブの容量を拡張することができました。

残りの容量も15%以上なので最初にリストした不具合も解消されました。やっぱりディスク赤色の状態は無視しちゃダメですね。

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