Unity 2Dゲーム開発において、タイルマップの編集や座標の把握に便利なツールとしてCoordinate Brushがあります。この記事では、Coordinate Brushの機能と導入方法について詳しく解説します。
1. Coordinate Brushとは
Coordinate Brushは、Unity 2D-Extrasパッケージに含まれていたタイルマップブラシの一つです。タイルマップ上の座標をリアルタイムで表示することができ、正確な位置指定が必要な場面で非常に便利なツールです。
下記の画像のように、マウスカーソルの位置に合わせてタイルマップの座標が表示されます:
2. 主な機能と利点
- タイルマップ上の座標をリアルタイムで表示
- グリッドに合わせた正確な位置の把握が可能
- イベントやオブジェクトの配置時の位置確認に最適
- デバッグやレベルデザイン時の補助ツールとして活用可能
3. 導入方法
3.1 2D-Extrasパッケージのインストール
まずは2D Tilemap Extrasパッケージをインストールする必要があります。しかし、注意点として、バージョン3.1.0以降ではCoordinate Brushが標準では含まれていません。
公式ドキュメントによると、Coordinate Brushはバージョン1.5.0まで標準で含まれていました。それ以降のバージョンでは、GameObject / Group / Line / Randomブラシが標準となっています。
3.2 Coordinate Brushの導入
最新バージョンでCoordinate Brushを使用するには、GitHub上の2d-extrasリポジトリから直接コードを導入する必要があります:
- Unity公式のGitHubリポジトリからCoordinateBrush.csをダウンロード
- プロジェクト内の適切なディレクトリ(例:Assets/Editor)にファイルを配置
- Unityエディタを再起動
4. 使用方法
- Tile Paletteウィンドウを開く(Window > 2D > Tile Palette)
- ブラシの一覧からCoordinate Brushを選択
- タイルマップ上でマウスを移動させると、カーソル位置の座標が表示されます
5. トラブルシューティング
- Coordinate Brushが表示されない場合は、Editorフォルダに正しくスクリプトが配置されているか確認してください
- エディタの再起動後もブラシが認識されない場合は、スクリプトにコンパイルエラーがないか確認してください
- 古いバージョンの2D-Extrasパッケージがインストールされている場合は、最新バージョンへのアップデートを検討してください
Coordinate Brushは、特にゲーム開発の初期段階やデバッグ時に非常に便利なツールです。正確な座標把握が必要な場面で活用することで、開発効率を向上させることができます。