VSCodeでテキストを大量に編集する際、正規表現を用いた置換は非常に有効な方法です。特に、連番を含む文字列を一括で別の形式に変更したい場合、正規表現を活用すれば簡単かつ高速に作業を行うことができます。今回は、以下のような連番入り文字列を一括で別形式に変換する方法についてご紹介します。
置き換えたい文字列の例
// 以下の文字列を…
[A1_0001]
[A1_0002]
[A1_0003]
[A1_0004]
[A1_0005]
[A1_0006]
[A1_0007]
[A1_0008]
[A1_0009]
// 次のように変換したい場合…
|#A1_0001|
|#A1_0002|
|#A1_0003|
|#A1_0004|
|#A1_0005|
|#A1_0006|
|#A1_0007|
|#A1_0008|
|#A1_0009|
上記はあくまで一例ですが、たとえばインデックス用の文字列や特定フォーマットで並んだタグを、別のフォーマットにまとめて変更したい場合などに応用できます。
置換手順(VSCodeでの操作方法)
- ファイルを開く: 対象となるテキストが含まれるファイルをVSCodeで開いてください。
- 検索・置換バーを表示: Windows/Linux環境では
Ctrl + F
、Mac環境ではCmd + F
キーを押して、画面上部または右上あたりに検索バーを表示します。 - 正規表現を有効化: 検索バー内にある「.*」アイコンをクリックして、正規表現モードをオンにします。これにより、検索条件で正規表現を利用できるようになります。
- 検索パターンを入力: 検索フィールドに以下の正規表現を入力してください。
\[A1_(\d{4})\]
これは「[A1_
」に続く4桁の数字と「]
」で囲まれた形式にマッチします。
例:[A1_0001]
,[A1_0002]
… - 置換パターンを入力: 置換フィールドには以下を入力します。
|#A1_$1|
ここで$1
は、検索でキャプチャした4桁の数字部分に対応します。つまり、元の数字部分をそのまま利用しながら、前後に|#A1_
と|
を付与することができます。 - 置 換の実行: すべて置換ボタンを押すことで、ファイル内の該当部分が一括で希望の形式へと置換されます。
正規表現を用いることで、複数の類似パターンを持つ文字列を一気に再フォーマットできるため、作業効率が格段に向上します。
VSCode検索バーのその他の機能
VSCodeの検索バーには、より効率的な検索・置換を行うためのオプションがいくつか用意されています。これらを上手く活用することで、より高度な置換や絞り込みが可能になります。
- 大文字と小文字を区別(Aaアイコン):
このオプションを有効にすると、大文字・小文字が厳密に区別される検索が行えます。
例: 「Apple」と「apple」は別の文字列として扱われます。 - 単語単位で検索([ab]アイコン):
このオプションをオンにすると、検索対象が完全な単語として存在する場合のみヒットします。
例: 単語「cat」を検索したとき、”concatenate” 内の “cat” は該当しなくなります。 - 正規表現(.*アイコン):
正規表現を用いることで、特定のパターンにマッチする部分を検索可能となります。文字数や形式、繰り返しパターンなど、より柔軟な検索が行えるため、複雑なテキスト操作を大幅に簡略化できます。
大文字と小文字を区別する機能で絞り込み検索を可能に
単語単位で検索して、ノイズのない的確なマッチを得ることが可能
VSCodeの高度な検索・置換機能を習得することで、テキスト編集時の生産性を大幅に向上させることができます。ぜひ活用してみてください。