【Blender】モディファイアーの基礎 - ミラーとサブディビジョンサーフェス

作成: 2025-12-06

Blenderで最も使用頻度の高いミラーモディファイアーとサブディビジョンサーフェスの使い方を詳しく解説

概要

モディファイアーは、オブジェクトの形状を非破壊的に変更する強力な機能です。元のメッシュを維持したまま、様々な効果を適用できます。この記事では、初心者が最初に覚えるべき2つの必須モディファイアー「ミラー」と「サブディビジョンサーフェス」を解説します。

モディファイアーとは?

モディファイアーは、オブジェクトに適用できる「フィルター」のようなものです。

特徴:

  • 非破壊的: 元のメッシュデータを変更せず、見た目だけを変更
  • リアルタイムプレビュー: 適用前に結果を確認できる
  • スタッカブル: 複数のモディファイアーを重ねて適用可能
  • いつでも解除可能: 不要になれば削除できる

モディファイアーは、プロパティパネルの「モディファイアー」タブ(スパナアイコン)から追加します。

ミラーモディファイアー

対称なオブジェクトを作成する際に必須のモディファイアーです。

基本的な使い方

  1. オブジェクトを選択
  2. プロパティ → モディファイアー → 「モディファイアーを追加」
  3. 「ミラー」を選択

これだけで、オブジェクトが指定した軸を基準に左右対称に複製されます。

主要な設定

設定説明
軸(Axis)ミラーする軸(X/Y/Z)を選択。複数選択可
クリッピング中央の頂点が軸を越えないように固定
マージ中央で重なる頂点を自動的に結合
ミラーオブジェクト別オブジェクトを基準にミラー

クリッピングの重要性

「クリッピング」をオンにすると、編集モードで頂点を動かしても中央のラインを越えなくなります。左右対称モデルで隙間ができるのを防げます。

サブディビジョンサーフェス

ローポリゴンモデルを滑らかな曲面に変換するモディファイアーです。

基本的な使い方

  1. オブジェクトを選択(例:立方体)
  2. プロパティ → モディファイアー → 「モディファイアーを追加」
  3. 「サブディビジョンサーフェス」を選択

角ばった立方体が、丸みを帯びた形状に変化します。

主要な設定

設定説明
ビューポート編集中のプレビュー分割レベル(1-2推奨)
レンダーレンダリング時の分割レベル(2-3推奨)
最適化表示ワイヤーフレーム表示を見やすく

注意点

  • レベルを上げすぎるとPCが重くなる
  • ビューポートは低め(1-2)、レンダーは必要に応じて上げる

モディファイアースタックの順序

複数のモディファイアーを使用する場合、順序が重要です。

推奨される順序:

  1. ミラー(対称化)
  2. サブディビジョンサーフェス(滑らか化)

この順序を逆にすると、ミラーの境界が滑らかにならず、意図しない結果になることがあります。

モディファイアーの適用

最終的にモディファイアーの効果を確定させたい場合は「適用」を行います。

適用方法:

  1. モディファイアーの右上「∨」をクリック
  2. 「適用」を選択

適用すると元に戻せません。適用前に必ずファイルを保存しましょう。

よくあるトラブル

ミラーが正しく動作しない

  • 原因 - オブジェクトの原点がずれている
  • 解決 - Ctrl + Shift + Alt + C → 「原点をジオメトリに移動」

サブディビで変な形になる

  • 原因 - メッシュに重複頂点や内部面がある
  • 解決 - 編集モードで A(全選択)→ M → 「距離でマージ」

まとめ

  • モディファイアー: 非破壊的にメッシュを変更する機能
  • ミラー: 対称モデリングの必須ツール。クリッピングをオンに
  • サブディビジョンサーフェス: 滑らかな曲面を簡単に作成
  • スタック順序: ミラー → サブディビジョンの順番を守る

この2つのモディファイアーを使いこなせれば、モデリング作業の効率が大幅に向上します。