【VRChat】Quest・スマホにも対応する:同じIDに2つのビルドを載せる

作成: 2026-09-08最終更新: 2026-09-09

同じシーンからAndroid版をビルドして、同じBlueprint IDに載せます。Androidで真っ先に外れるもの、テクスチャの端末別設定、確認の手順を解説します。

作ったワールドに、友達を呼びました。ところがQuest単体で遊んでいる人が入れません。スマホから見に来てくれた人も同じです。

VRChatのワールドは、端末ごとにビルドを分けて、同じIDに載せます。 1回作ればどの端末でも動く、という形にはなっていません。

この記事では、PC版のあるワールドに、Android版を追加する ところまでを扱います。

1つのIDに、PC版とAndroid版の2つのビルドが載る

この記事でわかること

  • 1つのIDに複数のビルドが載る仕組み
  • Androidで真っ先に外れるもの
  • テクスチャの端末別設定
  • 実機がなくても確かめる方法

ワールドをアップロードする で1回アップロードした状態から始めます。

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1つのIDに、2つのビルドを載せる

ワールドには Blueprint ID という背番号が付いています。アップロードすると1つ発行され、シーンの VRCWorld に記録されます。

同じ背番号に、端末ごとのビルドがぶら下がる

このIDが、ワールドそのものです。同じIDのまま、端末を変えてアップロードすると、そのワールドに別のビルドが追加されます。

来場者の端末受け取るビルド
PC(VR・デスクトップ)PC版
Quest単体Android版
スマホAndroid版

同じ部屋に集まれて、同じ仕掛けが動きます。見えている物や照明の焼き方が違っていても構いません。

新しいIDを作ってしまうと、別々のワールドになります。 検索でも2つ並んで出てきて、PCの人とQuestの人が別の部屋に入ることになります。ここが、この作業でいちばん気をつけるところです。

作業の流れは4段です。

  1. UnityのBuild TargetをAndroidに切り替える
  2. Android向けに直す
  3. 同じシーンを アップロードする
  4. スマホかQuestで入って確かめる

3番目で、シーンの VRCWorld に前と同じBlueprint IDが入っていること を確認します。そこが同じなら、同じワールドに載ります。

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Androidで真っ先に外れるもの

Quest単体もスマホも、中身はAndroidです。PCとは性能の桁が違うので、PCで当たり前に使っているものが使えません。

PCで使えるものが、Androidでは外れる
使えない・避けるもの代わりに
Post Processing(後処理)使わない。色はライトとマテリアルで作る
リアルタイムライト・影ライトを焼く(Baked)
自作シェーダー・重いシェーダーVRChatのモバイル向けシェーダー
大きなテクセルのテクスチャ端末別の設定で小さくする
大量のパーティクル、透明の重なり数を減らす

照明を焼いてあるかどうかが、いちばん効きます。 ライトを焼く をまだやっていないなら、Android対応の前に済ませてください。焼いていないワールドは、Androidではほぼ真っ暗になります。

シェーダーは、SDKがビルド時に警告を出してくれます。対応していないシェーダーは自動で置き換えられることがあり、見た目が変わります。 自分で置き換えておくほうが、意図した見た目になります。

Android版でも、Udonの仕掛けはそのまま動きます。書き直す必要はありません。 変えるのは主に見た目の部分です。

実践:Android版をビルドする

PC版をアップロード済みのワールドに、Android版を追加します。

切り替え・焼く・小さく・同じIDに上げる

1. 準備を確かめる

Unity Hubで、使っているUnityのバージョンに Android Build Support が入っているか確認します。入っていなければ、Unity Hubの「Add modules」から追加します。

シーンを開いて、VRCWorld を選び、Pipeline Manager にBlueprint IDが入っていること を確認します。ここが空だと、新しいワールドとして上がってしまいます。

念のため、この時点でシーンを保存しておきます。

2. Build TargetをAndroidに切り替える

「File → Build Settings」を開きます。

Platformの一覧から Android を選び、Switch Platform を押します。

初回は時間がかかります。 プロジェクト内の画像や音を、Android向けに作り直しているためです。素材が多いと数十分かかることもあるので、余裕のあるときに始めてください。

3. Android向けに直す

切り替えが終わったら、次の3つを見ます。

照明を焼く。 Lightingウィンドウで、リアルタイムライトが残っていないか確認します。Mode が「Realtime」のライトは「Baked」に変えて、焼き直します。

後処理を外す。 Post Process Volume や Post Process Layer が付いていれば、無効にします。

テクスチャを小さくする。 大きなテクスチャを選んで、Inspectorの下のほうにある Platform Settings で「Android」のタブを開きます。

項目設定
Override for Androidオン
Max Size5121024
Format自動のままでよい

PC版の設定はそのままです。 ここで変えるのはAndroid向けの分だけなので、PC版の見た目は落ちません。

大きなテクスチャから順に、10枚ほど直せば効果が見えます。全部を一度にやろうとしなくて構いません。

4. ビルドしてアップロードする

VRChat SDKのControl Panelを開いて、Builderのタブを見ます。

警告の一覧が出ます。 赤いエラーは直さないとアップロードできません。黄色い警告は、内容を読んで判断します。よく出るのは次の3つです。

警告の内容どうするか
対応していないシェーダーモバイル向けシェーダーに変える
リアルタイムライトがある焼く、または削る
テクスチャのメモリが大きいMax Sizeを下げる

問題なければ、Build & Publish を押します。PC版のときと同じ手順です。

アップロードが終わったら、SDKのワールド一覧で PCとAndroidの両方に印が付いていること を確認します。

5. 実際に入って確かめる

Questを持っていなくても確かめられます。スマホのVRChatで入ってください。 受け取るのは同じAndroid版です。

確認すること見るところ
部屋が明るいか真っ暗ならライトが焼けていない
ピンク色の面がないかシェーダーが対応していない
仕掛けが動くかボタン、扉、椅子
動きが重くないか歩いたときのカクつき

ピンク色の面 は、シェーダーが読めていない印です。そのマテリアルをモバイル向けシェーダーに変えて、上げ直します。

PCからも入り直して、PC版が壊れていないこと も確かめてください。Android向けの作業で、うっかりライトを消していることがあります。

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うまくいかないときは

  • 別のワールドになった → Blueprint IDが変わっています。Pipeline Managerを確認して、元のIDに戻します
  • 部屋が真っ暗 → ライトが焼かれていません。Bakedに変えて焼き直します
  • ピンク色の面がある → シェーダーが対応していません。モバイル向けに変えます
  • Switch Platformが終わらない → 素材の変換に時間がかかっています。待ちます。2回目以降は速くなります
  • アップロードできない → 赤いエラーを読みます。たいてい容量かシェーダーです
  • PC版の見た目が変わった → Android向けの作業がPC版にも及んでいます。Platform Settingsで分けられているか確認します
  • 動画が再生されない → 動画まわりは端末差が大きい部分です。Android版では別の設定が要ります

おまけ:先に知っておくと良いこと

  • 早めに1回ビルドしておく: 完成してからAndroid対応を始めると、直す量が膨れ上がります。作りかけでも一度ビルドしておくと、どこが引っかかるか分かります
  • 見た目は違っていてよい: 同じにしようとすると無理が出ます。「同じ部屋で、同じことができる」を目標にしてください
  • Build Targetの切り替えは行き来できる: 何度でも戻せます。ただし毎回時間がかかるので、まとめて作業するのがおすすめです
  • 容量の上限はPCより厳しい: Androidはダウンロードできる量が小さいので、テクスチャの削減が効きます。重さを測る の手順でサイズを見ながら進めてください
  • 入れる人が増える: Quest単体とスマホの利用者は多く、対応するだけで来場者の幅が大きく広がります

まとめ

Quest・スマホ対応は、同じIDに別のビルドを載せる作業です。

  • Blueprint IDが同じなら、1つのワールドになる
  • Build TargetをAndroidに切り替えてビルドする
  • 焼いた照明、後処理なし、モバイル向けシェーダー、小さいテクスチャ
  • スマホで入れば、実機がなくても確かめられる

上げる前の問いかけは、「Blueprint IDは前と同じか」 です。ここさえ守れば、あとはやり直しがききます。

誰にとっても使いやすくするなら いろんな人が使えるようにする、容量を減らすなら ワールドの容量を減らす へ進んでください。

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