【VRChat】いろんな人が使えるようにする:文字・間隔・段階の3つ

作成: 2026-09-08最終更新: 2026-09-09

同じ設定パネルを、座って遊ぶ人・片手の人・スマホの人が使えるように直します。文字サイズ、ボタンの間隔、音量を段階にすること。この3つを実際に手を動かして調整します。

設定パネルを作りました。自分のPCとVRヘッドセットでは、問題なく使えます。

ところが、座って遊んでいる人には手が届きません。スマホから来た人は、文字が小さすぎて読めません。片手だけで操作している人は、隣り合ったボタンを押し間違えます。

特別な機能を足す話ではありません。 いまあるパネルの数値をいくつか変えるだけで、使える人がはっきり増えます。この記事では、その3つを扱います。

同じパネルを、VRからもスマホからも無理なく使う

この記事でわかること

  • 文字サイズの目安と、確かめ方
  • ボタンの大きさと間隔
  • 音量をスライダーから段階に変える理由
  • 高さを決め打ちにしないこと

ワールド内にUIを置く を試した状態から始めます。

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使いにくさは、誰にでも起きる

「アクセシビリティ」と聞くと、特別な誰かのための対応に思えるかもしれません。実際には、多くの人が日常的に当てはまります。

座って遊ぶ人、片手の人、スマホの人
場面そのとき困ること
座って遊んでいる高い位置のボタンに手が届かない
片手が塞がっている隣り合ったボタンを押し間違える
スマホから来た小さい文字が読めない。細かいドラッグができない
立ちっぱなしで疲れた精密な操作をしたくない

最後の1つに気づくと、話が変わってきます。疲れているときの自分も、この一覧に入っています。

だから、ここでやることは「配慮」というより 設計の質 です。押しやすいボタンは、誰にとっても押しやすいものです。

この記事で直すのは3つだけです。

  1. 文字を大きくする
  2. ボタンを大きく、離す
  3. 音量をスライダーから段階に変える

どれも数分で終わります。

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実践:設定パネルを3か所直す

音量とミラーを切り替える設定パネルを作って、3つの調整を入れます。

1. パネルを用意する

床のあるシーンに、World Space の Canvas を置いて SettingCanvas と名付けます。

項目設定
Render ModeWorld Space
Position(0, 1.2, 2)
Scale(0.002, 0.002, 0.002)
Reference Resolution1920 × 1080

「Add Component」で VRC Ui Shape を追加します。これがないとVRChatの中で触れません。スマホから正面に開く仕組みも、これが前提です。

(0, 1.2, 2) にしているのは、座っている人でも届く高さ だからです。目線の高さに置くと、座位の人には遠くなります。

2. 文字を大きくする

パネルに TextMeshPro でタイトルと項目名を置きます。

Reference Resolution が 1920 × 1080 のとき、目安はこうなります。

用途文字サイズ
見出し40以上
本文・項目名28以上
注釈24を下回らない

数字だけでは判断しづらいので、確かめ方を1つ覚えてください。

Playして、パネルから 1.5メートル離れた位置 に立ちます。そこから無理なく読めるかどうかで決めます。

近づけば読めるのは当たり前です。離れて読めるかどうかが基準です。 座っている人は近づけないことがあります。

3. ボタンを大きく、離す

ミラーのオン・オフを切り替えるボタンを2つ置きます。

項目設定
ボタンの高さ80以上(Reference Resolution 1920×1080 のとき)
ボタン同士の間隔24以上
ボタン内の文字28以上

間隔がいちばん効きます。 ボタンが接していると、片手のレーザーポインタでも、スマホの指でも、隣を押してしまいます。

さらに1つ。取り消しにくい操作は、他と離して置いてください。

  • 「リセット」「全部消す」は、他のボタンから大きく離す
  • できれば色も変えて、押す前に気づけるようにする

Layout Groupを使っているなら、Spacingの値を上げるだけで間隔が入ります。

4. 音量を段階に変える

ここが3つの中でいちばん効きます。

音量調整は、スライダーで作りたくなります。ところがスライダーは 押しながら動かす 操作です。

スライダーは押しながら動かす。ボタンは押すだけ
端末・状況スライダー段階のボタン
VRのコントローラー手が震えると外れる押すだけ
片手で操作押しながら動かすのが難しい押すだけ
スマホ指で隠れて位置が見えない押すだけ

そこで、ボタン4つに置き換えます。

[ ミュート ]  [ 小 ]  [ 中 ]  [ 大 ]

段階が4つあれば、実用上は足ります。「もう少し小さく」の細かい調整より、確実に押せること のほうが価値があります。

いま選ばれている段階は、ボタンの色を変えて示します。押した結果が見えないと、効いたかどうか分かりません。

選んだ段階を次回まで残すなら、PlayerDataで音量を保存する の仕組みをそのまま使えます。保存する値が数字から段階の番号に変わるだけです。

5. 3つの端末で確かめる

直したら、実際に見てみます。

確認見るところ
デスクトップで1.5m離れる文字が読めるか
VRで座った姿勢を試すボタンに手が届くか
スマホから入る正面に開けるか、押し間違えないか

スマホでの確認は必ず入れてください。 PCで作っていると、いちばん見落とす端末です。

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高さを決め打ちにしない

もう1つ、パネル以外にも関わる話です。

低めに置けば、背の高さが違っても届く

VRChatのアバターは、身長がばらばらです。自分のアバターで作ると、それが基準になってしまいます。

決め打ちにしがちなもの起きること
目線の高さに置いた看板小さいアバターには見えない
腰の高さのボタン大きいアバターにはかがまないと押せない
頭がぶつからない前提の梁背の高い人が引っかかる

対策は単純です。

  • ボタンは低めに置く。 高いところより、低いところのほうが届きます
  • 看板は大きくする。 見上げても見下ろしても読める大きさに
  • 通路は広く、天井は高く。 迷ったら余裕を持たせます

作っているあいだに、一度アバターを小さいものに変えて歩いてみてください。 見え方が変わって、直すべき場所がすぐ見つかります。

うまくいかないときは

  • VRChatの中でボタンを押せない → VRC Ui Shapeが付いていません
  • スマホで正面に開かない → パネルが見えていないか、遠すぎます。近づける位置に置きます
  • 文字がぼやける → CanvasのScaleが小さすぎます。Reference Resolutionを上げてから調整します
  • ボタンを押し間違える → 間隔が足りません。24以上に広げます
  • 座ると届かない → パネルの高さを下げます。1.2 あたりが目安です
  • 押したのに反応が分からない → 選ばれている状態を色で示します

おまけ:先に知っておくと良いこと

  • コントラストを確保する: 薄いグレーの文字は、明るい部屋でも暗い部屋でも読みにくくなります。背景と文字の明るさは、はっきり差をつけてください
  • 色だけで区別しない: 「緑がオン、赤がオフ」だけだと、色の見え方が違う人に伝わりません。文字か形も一緒に変えます
  • 音だけの合図にしない: 効果音で知らせるなら、見た目の変化も添えます。音を切っている人がいます
  • 点滅を避ける: 速い点滅は体調に影響することがあります。ゆっくりした変化にします
  • 1つやるだけでも効く: 3つ全部でなくて構いません。文字を大きくするだけでも、読める人が増えます

まとめ

使いやすいパネルは、3つの調整でできます。

  • 文字は本文28以上。1.5メートル離れて読めるか確かめる
  • ボタンは高さ80以上、間隔24以上。取り消しにくい操作は離す
  • 音量はスライダーではなく段階のボタンに
  • 高さを決め打ちにしない。低めに置いて、大きく作る

置く前の問いかけは、「座ったまま、片手で、スマホから使えるか」 です。ここを通ればたいていの人が使えます。

公開の手順を確かめるなら ワールドをアップロードする、端末を広げるなら Quest・スマホにも対応する へ進んでください。

VRChat このセクションのノート63