【VRChat】空と霧で雰囲気を決める:Skyboxを変えて、遠くをぼかす

作成: 2026-09-09

Skyboxを差し替えて空を変え、Fogで遠景をぼかします。空が部屋の明るさまで変える理由と、霧の色を空に合わせる理由を、同じ庭で見比べながら解説します。

部屋を作りました。壁も家具も置いたのに、なんとなく安っぽく見えます。

原因のひとつは、空が初期設定のまま であることです。VRChatのワールドは屋外が見えることが多く、空の印象がそのまま世界の印象になります。

この記事では、空を差し替えて、遠くを霧でぼかす ところまでを扱います。触るのは2か所だけで、雰囲気は大きく変わります。

同じ庭でも、空が変わると印象が変わる

この記事でわかること

  • 空が部屋の明るさまで変える理由
  • Skyboxの差し替え方
  • 霧の3つのモードと、初心者に向くもの
  • 霧の色を空に合わせる理由

ライトを焼く を読んだ状態から始めます。

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空は背景ではなく、光源

Skybox は、ワールドを包む球のようなものです。どこを向いても見える背景で、実際には無限に遠くにあるものとして描かれます。

ここまでなら「背景画像」で説明がつきます。ところが、Unityの標準設定では、空の色が部屋の明るさにも影響します。

空の色が環境光になって、部屋に降り注ぐ

Lightingの設定に Environment Lighting という項目があり、既定では光の出どころが「Skybox」になっています。つまり、空そのものが照明の一部 として働いています。

だから、こうなります。

空を変えると部屋では
青空にする全体が青みがかって明るくなる
夕焼けにする影の部分までオレンジがかる
夜空にする全体が暗く、青黒くなる

「空を変えたら部屋の中まで変わった」のは、正しく動いている印です。 ここを知っていると、雰囲気づくりが一気に楽になります。屋内のライトを1つずつ調整する前に、まず空を選ぶほうが早いことがあります。

Skyboxには種類がいくつかあります。使い分けは単純です。

種類どんなときに
Procedural設定だけで空を作る。時間帯を数値で調整したいとき
Cubemap / 6 Sided用意された空の画像を貼る。写真のような空にしたいとき
Panoramic360度の写真1枚を貼る

最初はProceduralで足ります。 太陽の位置と空の濃さを数値で決められるので、画像を用意しなくても好みの空が作れます。

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実践:空を変えて、遠くをぼかす

庭のあるシーンで、空を3つ試して、遠景に霧をかけます。

1. 見比べられるシーンを用意する

床を1枚置いて、その上に建物の代わりのCubeをいくつか並べます。手前・中くらい・遠くの3か所に置いてください。 霧の効き方を見るためです。

名前位置
NearBox(0, 1, 5)
MidBox(3, 1, 20)
FarBox(-3, 1, 60)

Directional Lightは1つ入れておきます。

Playして、その場に立ったときに3つとも見えることを確かめます。

2. 空を差し替える

「Window → Rendering → Lighting」を開いて、Environment のタブを見ます。

いちばん上に Skybox Material の欄があります。ここが差し替え口です。

まず自分の空を作ります。Projectウィンドウで右クリックして「Create → Material」を選び、MySky と名付けます。Shaderの欄で Skybox → Procedural を選びます。

MySky を Skybox Material にドラッグします。

Proceduralの主な項目は3つです。

項目効果
Sun Size太陽の大きさ
Atmosphere Thickness空気の濃さ。上げるほど夕焼けに近づく
Sky Tint空の色みそのもの

3つの空を作って見比べてください。

作る空設定の目安
Atmosphere Thickness 1.0、Sky Tint は薄い水色
夕方Atmosphere Thickness 2.5、Sky Tint は淡いオレンジ
Sky Tint を濃い紺、Exposure を下げる

太陽の向きは、シーンの Directional Light の回転で決まります。Rotationを寝かせると夕方の光になります。

切り替えるたびに、部屋の中の明るさも一緒に変わることを見てください。 ここがこの記事のいちばん大事な体験です。

明るさが強すぎる、または足りないときは、同じEnvironmentタブの Intensity Multiplier を上げ下げします。

3. 遠くを霧でぼかす

同じEnvironmentのタブを下にたどると、Fog の項目があります。チェックを入れて有効にします。

項目設定
Fog Color空の色に近い色
Fog ModeLinear
Start20
End80

Playして見比べます。

見るもの期待する結果
NearBox(5m)はっきり見える
MidBox(20m)わずかに白っぽくなり始める
FarBox(60m)かなり霞んでいる
霧が始まる距離と、見えなくなる距離を決める

距離が離れるほど、空の色に溶けていきます。 これが霧の役目です。

4. 霧の色を合わせる

ここで、わざと霧の色を 灰色 にしてみてください。

空は青いのに、遠くだけ灰色に霞みます。遠景が浮いて見えて、絵として不自然になります。

空の色に近づけると、遠くの物が自然に空へ溶けていきます。

霧の色は、空の色から拾う。 空を変えたら、霧の色も一緒に変えます。この2つは常に組で扱ってください。

夕焼けの空なら霧も淡いオレンジ、夜空なら霧も濃い紺です。

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霧の3つのモード

Fog Modeには3つの選択肢があります。

3つのモードで、濃くなり方が違う
モードかかり方向いている場面
Linear開始距離から終了距離まで、まっすぐ濃くなるほとんどの場面。数値で決められる
Exponential距離に応じて急に濃くなる濃い霧、水中
Exponential Squaredさらに急に濃くなる前が見えないほどの霧

迷ったらLinearです。 「20メートルから霞み始めて、80メートルで見えなくなる」と、距離を自分で決められます。他の2つは濃さの数値ひとつで決まるので、狙った見え方に合わせるのに慣れが要ります。

霧には副産物もあります。遠くが見えなくなるので、その先を描かなくてよくなります。 広い屋外のワールドでは、見た目と軽さの両方に効きます。

うまくいかないときは

  • 空を変えても部屋が暗いまま → Environment Lighting のSourceがSkybox以外になっています
  • 部屋が明るすぎる → Intensity Multiplier を下げます
  • 霧が効かない → Fogのチェックが入っているか、Startの距離が遠すぎないか確認します
  • 遠景だけ色が浮く → 霧の色が空と合っていません
  • 焼いた照明と合わない → 空を変えたあとにライトを焼き直していません
  • 一部の物に霧がかからない → そのマテリアルのシェーダーが霧に対応していません。標準シェーダーなら対応しています

おまけ:先に知っておくと良いこと

  • 空を先に決める: 家具や照明より先に空を選ぶと、そのあとの色決めが速くなります。世界全体の色みが最初に固まるからです
  • 焼き直しが要る: 空を変えると環境光も変わるので、ライトを焼いているなら焼き直してください。焼く前の見え方と変わります
  • 屋内だけのワールドでも効く: 窓から見える空、天窓から差す光。空が見えない設計でも、環境光としては効いています
  • 霧は距離感を作る: 遠くが霞むだけで、空間が広く感じられます。狭いワールドでも、視界の先に霧をかけると奥行きが出ます
  • 使いどころはいろいろ: 朝の公園、夕暮れの屋上、夜の街、霧の森。空と霧の2つを変えるだけで、同じ地形が別の場所になります

まとめ

空と霧は、雰囲気を決める2つのつまみです。

  • 空は背景ではなく光源。変えると部屋の明るさまで変わる
  • 差し替えるのは Lighting の Environment にある Skybox Material
  • 霧は Linear が扱いやすい。開始と終了の距離で決める
  • 霧の色は空の色に合わせる。この2つは常に組で扱う

作るときの問いかけは、「この世界は何時ごろか」 です。それが決まれば、空と霧の設定はほぼ決まります。

光の当て方を詰めるなら ライトを焼く、粒の演出を足すなら パーティクルで光の粒を作る へ進んでください。

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