【Unreal Engine】エディタUIの基本:ビューポート、アウトライナ、詳細パネルの使い方

作成: 2025-12-12最終更新: 2026-07-19

UE5エディタの4つの主要パネル(ビューポート・アウトライナ・詳細パネル・コンテンツブラウザ)の役割と、W/E/R/Fなど必須ショートカットを図解。4パネルを一巡する実践つき。

UEを初めて起動すると、画面いっぱいのウィンドウ・ボタン・パネルに圧倒されます。ただ、あの画面のうち最初に覚えるべきパネルは たった4つ だけです。操作の基本も「ビューポートで置き、アウトライナで選び、詳細パネルで設定し、コンテンツブラウザで管理する」というサイクルの繰り返しにすぎません。

この記事では、4つのパネルの役割と必須ショートカットを図解し、最後に4パネルを一巡する「撮影セット作り」の実践までを解説します。

4分割されたエディタウィンドウを見上げる人形。エディタUIの基本のイメージ

この記事でわかること

  • 最初に覚える 4つの主要パネル の役割
  • 右クリック+WASD のカメラ操作と、 W/E/R/F のオブジェクト操作
  • アセット移動で参照を壊さない リダイレクタ修正 の習慣
  • 4パネルを一巡する実践 「撮影セットを組む」

Sponsored

エディタの主要パネルは4つ

UEエディタは機能ごとのパネルの集合体です。まずはこの4つだけ覚えれば、日々の作業は回り始めます。

UEエディタの4分割レイアウト。Viewport・Outliner・Details・Content Browser。役割は4つだけ覚えれば十分
パネル名役割最初に覚える操作
ビューポート (Viewport)3D空間での作業領域。レベルの見た目を編集・確認するカメラ移動、アクターの配置・移動・回転・スケール
アウトライナ (Outliner)現在のレベルにある全アクターの一覧アクターの選択、フォルダ整理、検索
詳細 (Details) パネル選択したアクターのプロパティ(設定値)を編集する位置・回転の数値入力、コンポーネント追加
コンテンツブラウザ (Content Browser)プロジェクトの全アセット(モデル・テクスチャ・Blueprintなど)の倉庫インポート、フォルダ整理、ドラッグ&ドロップ配置

1つだけ先に断っておくと、 コンテンツブラウザは最初から画面に出ていません 。UE5では画面下のバーにある Content Drawer ボタン(ショートカットは Ctrl + Space)を押すと、下から引き出しのように迫り出してきます。そして 他の場所をクリックすると、すっとしまわれます 。「さっき開いた倉庫が消えた」「ドラッグしようとしたら閉じた」の正体はこれです。

常に開いておきたいときは、迫り出した引き出しの右上にある Dock in Layout を押してください。上の表のように、4つ目のパネルとして固定されます。

補足: UE4では「World Outliner」と呼ばれていたパネルは、UE5で「アウトライナ (Outliner)」に改称されました。古いチュートリアルでWorld Outlinerと出てきたら同じものです。

Sponsored

ビューポート操作

ビューポートはUE開発の中心地です。ここでの操作に慣れることが、習熟速度をそのまま左右します。

カメラ操作:右クリック+WASD

マウスの右クリックを押しながらWASDキーで移動。ゲームの一人称操作と同じ感覚
  • 視点移動: マウスの 右クリックを押しながら W(前進)S(後退)A(左)D(右)
  • 視点回転: 右クリックを押しながらマウスを動かす
  • 移動速度の調整: 右クリックを押しながら マウスホイールを回す 。ビューポート右上の Camera Speed でも調整可能

一人称視点のゲーム操作とまったく同じ感覚です。ゲームを遊んだことがあるなら、5分で手に馴染みます。

オブジェクト操作:W・E・R・F

移動・回転・拡大縮小の3つのギズモとW/E/Rキー。W・E・Rキーで切り替え、Fで注視
操作キー備考
移動 (Translate)W3軸の矢印ギズモで動かす
回転 (Rotate)E3軸のリングギズモで回す
スケール (Scale)R端が立方体のギズモで大きさを変える
視点フォーカスF選択したアクターへカメラを一瞬で移動。 迷子になったらこれ

あわせて覚えたい小技を3つ。

  • Gキー=ゲームビュー: エディタ用のアイコンやギズモが消え、 プレイヤーが実際に見る画面 を確認できます
  • Alt+ドラッグ or Ctrl + D=複製: 移動ギズモをAltを押しながらドラッグすると、その場で複製しながら配置できます
  • Endキー=床に落とす: 選択したアクターを真下の地面にスナップさせます。空中に浮いた小物を並べ直すときに便利です

グリッドスナップはUE5では デフォルトで有効 です。ビューポート右上のグリッドアイコンでON/OFFとスナップ幅を変更できます。

Sponsored

アウトライナと詳細パネルの連携

アウトライナと詳細パネルは「選ぶ」と「設定する」のペアです。ビューポートで直接クリックしにくい小さなアクターや重なったアクターも、アウトライナからなら確実に選択できます。

Outlinerでアクターを選ぶと、Detailsパネルにそのプロパティが表示される連携図。アウトライナで選び、詳細パネルで仕上げる
  • アウトライナの整理: LightsPropsCharacters のようなフォルダを作って格納すると、アクターが増えても迷いません。行頭の 目のアイコン で一時的に非表示にでき、埋もれたアクターの選択に役立ちます
  • 詳細パネルの検索バー: 設定項目が多すぎて目的のプロパティが見つからないときは、パネル上部の検索バーに LocationMaterial と打ち込むのが最速です
  • コンポーネントの追加: 詳細パネル上部の「+ Add」から、選択中のアクターにライトやメッシュなどの部品を足せます(→ ActorとComponentの関係
Sponsored

コンテンツブラウザの活用

コンテンツブラウザはプロジェクトの「倉庫」です。ここの管理が乱れると、プロジェクトが壊れる事故に直結します。

  • インポート: 「Import」ボタンか、エクスプローラーからのドラッグ&ドロップ
  • 整理: BlueprintsMaterialsMeshesTextures のようにフォルダで分類します。命名規則も含めた整理術は アセット管理入門 にまとめています

最重要の注意:参照を壊さない移動

UEのアセットはお互いを参照し合っています。 Windowsのエクスプローラーでファイルを直接移動・リネームすると、参照が切れてBlueprintやレベルが壊れます

エクスプローラーで直接移動すると参照が切れ、エディタ内で移動してFix Up Redirectorsすれば繋がったまま
  • 正しい移動: エディタ内のコンテンツブラウザでドラッグ&ドロップ → 移動元フォルダを右クリック → Fix Up Redirectors In Folder でリダイレクタ(転送用の置き手紙)を掃除する
  • Migrate は別物: 別プロジェクトへアセットをコピーするための機能です。プロジェクト内の移動には使いません
  • Force Delete は最終手段: 参照を無視して強制削除するため、参照元が壊れます。実行前に「Reference Viewer」(右クリック→References)で参照関係を確認しましょう
Sponsored

実践:4パネルを一巡して「撮影セット」を組む

読むだけでは手は覚えません。ここまでの操作を全部使って、「台座の上の宝箱をライトが照らす小さな撮影セット」を10分で組んでみましょう。RPGの宝部屋でも、ホラーの祭壇でも、商品ビューアでも——「置いて・照らして・確認する」はどのジャンルでも通用する基本動作です。

ライトに照らされた台座の上の宝箱と、それを見る人形。4つのパネルを一巡して、これを組む
  1. 【コンテンツブラウザ】 新しいフォルダ PhotoSet を作ります。今日作るものはここに入れる、と決めてから始めるのが整理の第一歩です
  2. 【ビューポート】 上部の「+ Add」(追加)メニューから Cube を置き、Wで位置を、Rで大きさを調整して台座にします。Alt+ドラッグで複製してもう1段積みましょう
  3. 【ビューポート】 同じ追加メニューのShapesから小物(円柱など)を台座の上へ。浮いてしまったら End キーで落とします。箱や階段を組み合わせて建物の形まで作りたくなったら、専用の道具に切り替えます → Modeling Modeでグレーボクシング
  4. 【ビューポート】 ライトを1つ追加(追加メニュー → Lights → Point Light)し、台座の斜め上へ移動します
  5. 【アウトライナ】 増えたアクターを選び、フォルダ PhotoSet にまとめます。ライトのように小さくて選びにくいものは、アウトライナからクリックすると確実です
  6. 【詳細パネル】 ライトの Intensity(明るさ)と Light Color を検索バーで探して調整します。色を変えると雰囲気が一変するのが分かるはずです
  7. 【仕上げ】 G キーでゲームビューに切り替え、ギズモやアイコンが消えた「プレイヤーが見る画面」を確認します

完成したら、F キーで宝箱にフォーカスして、右クリック+WASDでぐるっと一周してみてください。カメラが手に馴染んできた感覚があれば、この記事の内容はもう身についています。もしライトの効果が見えなければ、ビューポート左上の表示モードが「Unlit(ライティングなし)」になっていないかを疑ってください。「Lit」に戻せば光が反映されます。

ポイントは2つです。

  • サイクルで覚える: 「置く(ビューポート)→ 選ぶ(アウトライナ)→ 設定する(詳細)→ 管理する(コンテンツブラウザ)」。どんな複雑な作業も、この一巡の繰り返しです
  • 作ったものは消さずに取っておく: このセットは次の 基本概念の記事 で学ぶ「Actor と Component」を実物で確認する教材にもなります

おまけ:先に知っておくと良いこと

  • Play中の編集は保存されない: Playボタンでのテスト実行(PIE)中にアクターを動かしても、 停止した瞬間に元へ戻ります 。「さっきの調整が消えた!」の原因はほぼこれです。編集は停止してから行いましょう
  • パネルを閉じてしまったら: メニューの Window から、消えたパネルを再表示できます。レイアウトが崩れたら Window → Load Layout → Default Editor Layout で初期状態へ戻せます
  • アセットを入れるところから始めたいなら: 手持ちの素材が無い段階では、無料アセットを1つ落としてくるのが早いです(→ Fabで無料アセットを手に入れる

まとめ

  • エディタの基本は 「ビューポートで置き、アウトライナで選び、詳細パネルで設定し、コンテンツブラウザで管理する」 の一巡
  • カメラは 右クリック+WASD 、オブジェクトは W/E/RF(フォーカス)GEndAltドラッグの小技で作業が速くなる
  • アセットの移動は 必ずエディタ内で 行い、 Fix Up Redirectors を習慣にする

エディタの地図が手に入ったら、次は プロジェクト作成直後に確認すべき5つの初期設定 で足場を整え、UE5の基本概念 で画面に映るものを「言葉」で読めるようにしましょう。

今日組んだ撮影セット、ライトの色を夕焼けのオレンジに変えたら、どんな雰囲気になると思いますか?