【Unreal Engine】Fabで無料アセットを手に入れてプロジェクトに入れる

作成: 2026-07-23

UE5の公式ストアFabで、無料アセットを探してプロジェクトに入れるまでの入門。旧Marketplace・Quixel・Sketchfabが統合された経緯、無料フィルタでの探し方、ライセンスの読み方、Epic Games Launcherの「ライブラリ」から追加する流れ、そしてMigrateで検証用から本番へアセットを移すワークフローまで。殺風景な部屋を無料プロップで飾ります。

自分でモデリングもテクスチャも作るのは、正直しんどい。机も棚も小物も、ぜんぶ自作していたら、ゲームの中身にたどり着く前に力尽きます。個人開発では、素材の多くをストアの既製アセットに頼るのが現実的です。

ところが、いざアセットを使おうとすると、「どこで探すのか」「無料でいいのか」「どうやってプロジェクトに入れるのか」で最初の一歩が止まります。UE5の公式ストア Fab は、探す・確認する・入れるの全部を担う入り口です。この記事では、Fabで無料アセットを見つけてプロジェクトへ入れ、検証用から本番へ安全に移すまでを、殺風景な部屋を飾りながら解説します。

Fabのストアからアセットを取り出し、殺風景な部屋に机や小物を並べるソフトブルーのクレイ人形

この記事でわかること

  • Fabとは何か(旧Marketplace・Quixel・Sketchfabの 統合ストア
  • 無料アセットの 探し方(無料フィルタ・Quixel Megascans)
  • ライセンス の読み方と商用利用の注意
  • Epic Games Launcherの 「ライブラリ」から追加 する流れ
  • Migrate で検証用から本番へアセットを引っ越す
  • 実践: 無料プロップで殺風景な部屋を1部屋分ドレスアップ

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Fabとは何か

Fab は、2024年秋にUE Marketplaceを置き換えたEpic Gamesの公式ストアです。それまで別々だった3つの供給元が、1つのストアに統合されました。

旧UE Marketplace・Quixel Megascans・Sketchfabの3つの流れが、Fabという1つのストアに合流する図
  • 旧UE Marketplace: これまでUE向けに売られていたアセット。購入済みのものはFabのライブラリへそのまま引き継がれています
  • Quixel Megascans: 写実的な3Dスキャン素材のライブラリ。フォトリアルな岩・地面・植物などが揃います
  • Sketchfab: 世界中のクリエイターが公開する3Dモデルの巨大な集積地

つまりFabは、「UE向けの完成アセット」から「汎用の3Dモデル」まで、幅広い素材を1か所で探せる場所です。旧Marketplaceで購入済みのアセットも、無料で入手したものも、すべてFabのライブラリに残ります。

無料アセットを探す

最初は無料アセットから始めるのがおすすめです。Fabのサイトで、価格の 無料(Free)フィルタ を有効にすると、無料のものだけが並びます。

Fabのストア画面で無料フィルタを有効にし、無料アセットのカードが並ぶ様子。Quixel Megascansと期間限定無料枠を示す

無料アセットには、大きく次の種類があります。

  • Quixel Megascans: 高品質な3Dスキャン素材。 Fab Standard License のもとで無料で入手できます(条件は変わりうるので、アセットページの表記を確認してください)
  • 常時無料のアセット: クリエイターが無料で公開しているモデルやマテリアル
  • 期間限定の無料枠: 一定期間だけ無料で入手できる枠が用意されることがあります(内容や条件は変わりやすいので、その時々の表記を確認してください)

まずは「プロップ(小物)」や「マテリアル」で検索して、無料フィルタをかけると、練習に使いやすい素材が見つかります。

ライセンスを読む

無料でも、 使い方の条件(ライセンス) は必ず確認します。「無料=何にでも使える」ではありません。

アセットのライセンス表示を確認する図。商用利用の可否と、収益規模による区分を読み分けるポイントを示す

見るべきは主に2点です。

  • 商用利用ができるか: 自分のゲームを販売・配信する予定なら、商用利用が許可されているかを確認します
  • 収益規模による区分: ライセンスは、個人・小規模向けと、大きな収益規模向けとで区分が分かれていることがあります。自分の規模に合った区分を選びます

区分の名前や具体的な条件は、Fab側の表記が更新されることがあります。 アセットのページに書かれたライセンス本文を、その場で読むのが確実 です。迷ったら、商用可・区分の条件を満たしているかだけ押さえておけば、まず問題ありません。

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プロジェクトに追加する

入手したアセットをプロジェクトへ入れる道は、大きく2つあります。

Epic Games Launcherのライブラリから「Add to Project」でプロジェクトへ追加する流れと、エディタ内Fabプラグインから直接ドロップする流れを対比した図
  • Epic Games Launcherのライブラリから: Launcherの 「ライブラリ」 を開くと、入手済みアセットが並びます。 Add to Project(既存プロジェクトへ追加)または Create Project(そのアセット入りの新規プロジェクトを作成)を選べます。無料アセットも購入済みアセットと同じ扱いです
  • エディタ内のFabプラグインから: UEエディタに搭載されたFabプラグインから、アセットを直接プロジェクトへドロップできます。エディタを開いたまま素材を足せるので、試しながら進めるのに向いています

どちらでも結果は同じで、Content Browserにアセットが取り込まれます。まずはLauncherの「ライブラリ」からの追加が分かりやすいです。

Migrateで別プロジェクトへ移す

もう1つ、覚えておくと一生使うのが Migrate です。これは、あるプロジェクトのアセットを、 依存関係ごと 別のプロジェクトへ引っ越すツールです。

Content Browserでアセットを右クリックしMigrateすると、依存するマテリアルとテクスチャが自動で付いてきて別プロジェクトへ移る図

Content Browserでアセットを右クリックし、 Asset Actions → Migrate を選ぶと、そのアセットが使っている マテリアル・テクスチャ・その他の依存アセットを自動でまとめて 、指定した別プロジェクトのContentフォルダへコピーします。メッシュだけコピーして「マテリアルが真っ黒」になる失敗を防げます。

これが効くのは、 対応バージョンが古いアセットを今のUEで使う ときです。古いバージョンのプロジェクトでアセットを追加し、そのプロジェクトから今のUEプロジェクトへMigrateすれば、多少バージョンが違っても動くことが多いです。

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実践:殺風景な部屋をドレスアップする

グレーボックスだけの自作ステージ、Third Personテンプレートの白い床、プロトタイプの仮メッシュ。 「殺風景な空間を、無料アセットで一気に見栄えさせる」 はどんなゲームでも通る道です。ここでは推奨ワークフローを一周して、空っぽの部屋を1部屋分ドレスアップします。

作るのは、 無料のプロップパックを検証用プロジェクトで確認し、使う分だけMigrateで本番へ移して、部屋に家具を並べる 流れです。

動かすとこうなります。何もなかった白い部屋に、机・棚・小物が並ぶ。そして本番プロジェクトのContent Browserには、 使ったアセットとその依存分だけ が入っていて、試しただけの余計なアセットは混ざっていません。

何もない白い部屋が、机・棚・小物で飾られ、本番のContent Browserには必要なアセットだけが入っている実例図

手順

ステップやること
1. 検証用プロジェクトを用意本番とは別に、アセットを試すためのプロジェクトを1つ作る
2. 無料プロップパックを追加Launcherの「ライブラリ」から、検証用プロジェクトへ Add to Project
3. 中身を確認Content Browserでメッシュを1つずつ見て、使えるものを選ぶ
4. 使う分だけMigrate使うメッシュを右クリック → Migrate → 本番プロジェクトのContentへ
5. 部屋に並べる本番プロジェクトで、机・棚・小物をレベルに配置する

確かめる

本番プロジェクトのContent Browserを見てください。うまくいけば、 配置した家具と、その依存マテリアル・テクスチャだけ が入っています。パック全体(使わなかった数十個のメッシュ)は混ざっていません。レベル上では、家具が 真っ黒でなく、ちゃんとテクスチャ付きで 表示されています。

うまくいかないときの切り分けです。

  • 家具が真っ黒/ピンク → Migrateでマテリアルが漏れています。メッシュ単体でなく、Migrateの確認画面で依存アセットにチェックが入っているか確認
  • 本番が急に重い・巨大になった → パック全体を検証用でなく本番へ直接入れた可能性。使う分だけMigrateし直す
  • アセットが古くて開けない → 対応バージョンのプロジェクトで追加してからMigrateする(前節)

ポイントは2つです。

  • 本番には「使う分だけ」入れる: 検証用プロジェクトで試し、Migrateで必要な分だけ移す。この一手間で、本番プロジェクトが軽く保てます
  • Migrateは依存ごと運ぶ: メッシュだけコピーするとマテリアルが漏れます。Migrateなら依存アセットが自動で付いてくるので、「真っ黒メッシュ」を避けられます。入れたあとの整理はアセット管理のベストプラクティス

おまけ:先に知っておくと良いこと

グレーボックスからの差し替え。 最初はブロックで大まかに空間を作り(モデリングモードでグレーボックス)、あとからFabのアセットで見た目を差し替えると、レベル制作が速く進みます。「まず形、あとで見た目」の順が定番です。

人型アセットは自キャラで使える。 Fabで手に入れたキャラクターやアニメーションは、アニメーションのリターゲットを使えば、自分のキャラクターに載せ替えて動かせます。素体だけ自作して、動きは既製を借りる、という手もあります。

大容量アセットはLFSを検討。 Fabのアセットはテクスチャが大きく、プロジェクトの容量を一気に押し上げます。チームやバックアップでGitを使うなら、大容量ファイルはGit LFSで管理すると、リポジトリが軽く保てます。

まとめ

アセットの入手から本番投入まで、次の流れで進めます。

段階やること道具
探す無料フィルタで素材を見つけるFab(無料フィルタ・Megascans)
確認商用可・区分を読むアセットページのライセンス本文
入れる検証用プロジェクトへ追加Launcherの「ライブラリ」/ Fabプラグイン
移す使う分だけ本番へMigrate(依存ごと引っ越す)

そして貫く原則が、 本番には「使う分だけ」入れる ことです。検証用で試し、Migrateで選んで移す。この一手間が、後々のプロジェクトの軽さを決めます。

これで、素材の調達に困らなくなりました。あなたのゲームの、いちばん殺風景な部屋はどこでしょうか。まずはそこに、無料の小物を1つ置いてみてください。

さらに学ぶために